あいの保育園

過去の保育日誌

令和7年度 こぐま組最後の懇談会資料

自分のことを自分で決める力

自分のことを自分で決める、自分のやりたいことをして、やりたくないことはやらない。

そういう姿勢は、自分を守るためにとても大切なものである。学校で、仲間のなかで生きのびていくうえで、重要な力となる。

親や先生が与えてくれる「こうしたらいいんだよ」という導きに従っていれば、幼いうちはなんとかなる。しかし、思春期が始まり、大人との関係よりも仲間との関係のほうが重要になってくれば、今までのようにはやっていけない。自分のことを自分で決める、ときには相手の意思に反して主張する、うまく、ときにずるく交渉する、やっかいな状況からたくみに逃れる。そういう力を育て損なった「いい子」「素直な子」、『クレョンしんちゃん』の風間くんのような子が、仲間との関係でしんどくなってくる。そのような子が、自分のことを自分で決める力を身につけるために、今の環境からいったん退却する。まずは家のなかで親に立ち向かう。ずっと言われてきた「食べなさい」、そのほか生活の基本的な動作への命令に、ストライキを起こす。やがて口で言えるようになる。「もうわかったよ、うるさいな」「関係ないでしょ!ほっといて」「まだ食べたくない」「後で入るよ」。そういう反発をぶつける練習を、親を相手に積んでいく。自分の思いを発しても、相手は傷つくわけではないという安心感も大切である。そのためにも、親は痩せがまんでもどっしり受け止めたい(難しいのは重々承知しているけれど)。そして、試行錯誤を繰り返し、子どもはだんだんとタフになっていく。自分が何をするかしないか、自分で決められるようになっていく。

君の行動のための準備のほとんどは親がしているんだよ、ということはこころにしまいつつ、親は子どもが生意気になっていくのを歓迎すべきなのだ。歯が生えたり、歩き出したり、そういうことを喜ぶのと同じ気持ちで。

令和8年3月2日(月)
こぐま組最後の懇談会資料
去られるためにそこいいる
子育てに悩む親の心と心理臨床/田中茂樹

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