あいの保育園

過去の保育日誌

こりす組 春の懇談会資料③

●いたずらっ子の活力を伸ばすおとなに

 最近は、家族が下の居間にいるとS男(二歳九カ月)が一人で二階に上がっていき、おじいちゃんの部屋のものをさかんにひっぱりだしていじくりまわしています。
 きのうは、おじいちゃんの大事にしている硯箱をあけ、墨でこすったり、筆で書いたりし、あげくは、水がないと書けないとわかったのでしょう。水を入れに降りてきたところをみつかり注意されました。おじいちゃんがとても大事にしているものであることを話し、「S男もやりたいのだったら、黙ってやらずにおじいちゃんにお願いしてごらんなさい」というと「うん」と納得したようです。

 お母さんは彼がいろんなことをやりたがることをたいへんいいこととして認めていたことがまずS男くんに伝わったようです。子どもが「やりたい」といってくる気持ちを伸ばしてあげることが私たちおとなの役割なのだと思います。しかし、一方では、あまり子どもをわかりすぎ、おとなが先まわりして代弁してしまうと自分の意志を出さなくてもすんでしまうこともあります。  とはいえ、子どもの力はまだまだ未熟です。お母さんの目からは「きっとむり・・・・失敗するわ」と思っていることで子どもが、やりたいと求めてきて、やってみたら―――案のじょう失敗してしまった、というような場面にぶつかったら、どうしたらよいでしょうか。
 「だからむりだっていったでしょ」「お母さんのいうとおりにしないから」「ほらごらんなさい、あなたにはやっぱりできないのよ」とついいいたくなってしまいます、が・・・・・。そういってしまったとしたら、前述のNくんのお母さんと同じようにせっかくやりたいと燃えた子どもの気持ちに水をかけることになってしまいます。
 こんなときも、けっしておとなのいうとおりに従うことが正しいのではなく「どこがまずかったのか?」「そのことをうまくはたすには、どうすればよかったのか?」を考えて、具体的な援助の手がかりをおくることだと思います。「運んだものが重すぎて支えきれなかったね、じゃあ、こっちの少し軽いほうを運んでみる?」あるいは「片手だけで運んだから、落っことしてしまったのね、それじゃあ今度はどうすればいいかもうわかるね」というようにまずかったことを具体的にし、それを克服できるよう、もう一回チャンスを与えてみることによって子どもはますますやる気を出すのではないかと思っています。
 それでなくても、子どもは自分が失敗したときは、「わるいことをしてしまった」と表情で表しているのですから、強引にあやまらせたり、𠮟りつける必要はないわけです。

 いたずらっ子というは、エネルギーや好奇心がありすぎる子であることにちがいありません。その好奇心の赴くままをつらぬきとおそうと我が道をひたすら進む子ども性溢れた存在であることを大いに認め、その活力を伸ばせるおとなになりたいものです。

著書:自我の育ちと探索活動  3歳までのあそびと保育
著者:今井 和子

令和8年4月22日(水) こりす組 春の懇談会資料➂

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