2018年04月05日 ( 木 )
今日の空はどこまでも青く澄んでいます。
その青い空を気持ちよさそうに泳ぐ郡上八幡の鯉のぼりを太陽が照らします。
四月
花が咲いている。どんなに花自ら嬉しいであろう。花が満開している。どんなに花自ら楽しいであろう。その、花自らの喜びとし、その幸福を祝う心、それが四月のまごころである。ただ、こっちの興味で、美しと眺め、美しと賞するのみではない。
見よ、子どもらの生活が咲いている。満開している。かれら自らに、どんなに快いことであろう。どんなに喜ばしいことであろう。その、子どもらの幸福を、子ども自らの心に和して祝う心、それがわれらのまごころである。
しかも、またしても、花を賞美するだけで、花そのものになって喜んでやらない如く、またしても教育のためから眺めたりするだけで、子どもら自らの心になって喜んでやることを忘れる。
倉橋惣三著「育ての心(上)」より