2014年05月14日 ( 水 )
♪おさんぽ~さんぽ てくてくてく~
どっちにいこう どっちにいこう
風にきいたらば
このみちまがれ このみちまがれ
風がこたえた
こじか組の子どもたちは心地よい陽気に誘われて、お母さんの作ってくれた愛情弁当をカバンに入れ、県立美術館までお出かけしてきました!
前日までの曇りや雨の予報が嘘のように、晴れやかな天気になり、玄関に子どもたちと一緒にきたお母さんたちは、
「今日晴れましたね~!」
という声をかけて下さり、にこやかな表情で子どもたちを送り出してくれたのでした。
子どもたちは自分のカバンを片付けると、
「まだタクシーに乗らないの?」
「タクシ―はね、5号車に乗るんだよね!」
と、お話しながら、出発の時間を今か今かと、楽しみにしていました。
いよいよタクシ―に乗り込み、いざ県立美術館へ出発!!
県立美術館の芝生には、それはそれは広い緑色の野原と、綺麗な黄色いタンポポ、そして、名も知らない小さな花々が一面に咲いていました。
子どもたちは、歩きながら、次から次へといろんな発見していきます。
「あ!アリさんもいっぱいいるね~」
「白いマークが見えるよ~!」
歩いていった先に、看板を見つけると、
「あれ、何か書いてある!」
「読んであげる!えっと、ここは…」
「自転車は通っちゃダメって書いてあるんじゃない?」
「下をくぐっていけばいいんじゃない?」
「行ってみようよ!」
どんどん道を進んで行き…
「あ!おおかみのお家だ~!」
「お家の中、真っ暗だよ~」
おそるおそる藁のお家や、草土のお家に入って行く子もいました。
みんなでお家の中や、周りを歩いていると、
心地よい風が吹いてきて…
「これはおおかみさんが吹いてる風なんだよ!」
「いつお弁当食べるの~?」
「疲れちゃったよ~」
「先生、ここで食べようよ~!」
子どもたちの中で愛情弁当を食べたい気持ちがどんどんと膨らんでいきます。
最後は、お昼ご飯を食べる野原まで、
かけあし どん!!
いよいよお弁当の時間です!
気温は暖かいものの、少し強い風を感じながら、子どもたちはお弁当を出し始めました。
準備をしている途中でシートを入れてきたビニール袋やお弁当を包んできた紙が、風船のように飛んでいってしまうこともありました。
子どもたちは飛んでいった袋を見上げ、
「あ~!」
と声を上げていました。
その子どもたちの声を聞いて、お手伝いのお父さん先生が袋をめがけて走り始めました。
見事、袋を手に掴むと、
「お~!」
という声と共に、拍手が聞こえてきたのでした。
アリや小さな虫たちも子どもたちの楽しそうな様子と、美味しそうな匂いに誘われて遊びにきてくれました。
今年度初めての園外保育で、外でお弁当を食べた経験の少ない子どもたちは、アリたちの突然の来客に戸惑い、一斉に泣き出す様子があり、昨年の春の園外保育にも同じ様子が見られたことを思い出しました。
アリたちに驚いて泣き出したある女の子は、泣きながらも保育士に助けを求めてきました。保育士の膝に座ると、少し気持ちが落ち着いたようで、
「先生もここで食べるんだ~」
という保育士の声を聞いて、少しずつ食べ進めていったのでした。
また同じく泣き出したある女の子は、女の園長先生に見守られながらも、「お家に帰ってからお弁当食べる」と一歩も譲らず、お弁当を食べずにそのまま持って帰ることにしました。
お弁当を食べ終わった子どもたちは、広い野原を走ったり、タンポポをいくつも手に摘んでいました。
ある子は、女の園長先生にタンポポの冠を作ってもらい、満足げな表情を浮かべていました。
愛情弁当もシートもカバンに入れて、再びタクシーに乗り込み、あいの保育園へ出発!
保育園に帰ってくると、カバンやジャンパーを片付けて、いつもより早めの眠りについた子どもたちです。
お弁当を食べずに持って帰ってきた女の子は、ホール中央のいつもお昼ご飯を食べている場所で、お弁当を広げて保育士と一緒に食べたのでした。
今日はお家に帰ったら、どんなお話をするのかな?