5歳児の園外保育は、子どもたちとの話し合いの末、二つのチームに分かれて行くことになりました。
今回の冒険の旅は、「歩きチーム」です。
これまでの経験を通して、自分の力を実感している子どもたちは、自信がみなぎっています。
リュックを背負い、お留守番のお友だちに見送られ、目指すは、県立美術館。いざ出発です!
目的地までは、約3.6㎞でしたが、子どもたちは「楽しい~」と足と身体は軽やか。すいすい歩き、あっという間に到着しました。
美術館の中は、他のお客さんもいることを考え、静かに観覧。歩く足音も意識してみました。
ひとりぼっちでさみしがっている「あおもり犬」の元に行き、一緒にかくれんぼ。ここでは、にぎやかな子どもたちの声が響きます。
リクエストの鬼ごっこは、時間の関係上ちょっぴりだけ。なぜなら、帰りも「歩き!」ですからね。
さぁ、「行きは良いよい、帰りはこわい」本領発揮はここから。帰り道です。
行きと同じように歩いていくと、「疲れたぁ」、「ちょっとお茶飲もう」、「もうお茶なくなっちゃったよ~」という声が聞こえてきます。それでも、自分で足を動かさなければ、帰れません。前のお友だちと離れてしまうと、足を早めます。帰りはコースを若干変え、道中の発見もあり、周りに興味を示していたこともありますが、帰りの時間は行きの約1.8倍。
もう少しで保育園というところで、子どもたちは、限界を迎えようとしていました。道路に座り込んで「もうダメだ~」と。
しかし、「疲れたけれど、歩きたい!だって、歩くの大好きなんだもん」と、歩く気持ちは途絶えません。
見覚えのある道にさしかかり、保育園が見えると、玄関前で待っているのはお留守番隊の先生たち。子どもたちは、ゴールのテープに向かって走り出しました。
最後の力を振り絞り、ゴール!!私たち保育士は、子どもたちには、まだこんなに力が残っていたんだ!と驚きながらも、子どもたち同様、自分の足の心地よい疲労感にも包まれていました。
子どもたちは、あきらめたくない気持ちを持ち、自分の気持ちを奮い立たせることが度々ありました。園に到着してからは、心地よい疲労感とともに、達成感や満足感をかみしめているようでした。
歩くと、ゆっくり周りを見ることができ、自分の身体にも向き合うことができます。車では通ったことがある道でも、新たに気づく発見がたくさんあります。子どもたちは歩く楽しさを大いに感じているようで、頼もしさを感じました。
今回お留守番チームの子どもたちは、次回をおたのしみに♪
子どもたちの頭の中はアートがいっぱい-発見のご紹介-
落ち葉を踏んだときの音、車が通らなくなったときの道路の音、川の水が流れる音(滑らかと勢いのある場所の違い)etc
橋を登ったときに見えた山や雲を見て、
「花さき山の山みたい」
「雲食べてみたいなぁ。あっ、鬼のおやつが雲だったらどうする?」と話す子もいました。