寒さが残ることから衣を更に着る(衣更着)時期と言われる如月。
そんな冬のある朝、保育園にはある方が…
鬼?!
突然の鬼来園に、驚く3歳児さん。
4歳児さんは、お部屋の隅に…涙がぽろっとこぼれた友だちにもそっと寄り添っています。まるで、お互いを守っているようです。
そして、5歳児さんは…「あっ、鬼が来た!」
冷静に様子を伺う子もいれば、鬼に立ち向かう子も。やはり何年も保育園で過ごしているだけあってか、あまり動じる様子はありません。
それにしても、なぜ一月に鬼が来たのでしょうか。
なるほど、衣更着(きさらぎ)に備えて大事なパンツを取りに来たのですね!そういえば、こないだ思親の里に鬼のパンツが落ちていて、園で大事に保管していたのです。
鬼はパンツを見つけると帰って行きました。
子どもたちは、「鬼怖かったんだよ~!」、「ちょっと優しい顔してた」と話していました。鬼の顔ひとつでも様々な表情が見えたようです。
それから、数日…
お昼寝から起きた5歳児の女の子が、ホールの隅に小包を見つけました。
あて先は「あいのっこへ」、送り主は…「八甲田の青オニより」
「えっ…!?」驚く子どもたちでしたが、誰も開けようとはしません。
もし、開けて鬼が出てきたらどうしよう…
いやいや、開けたらみんなが鬼になっちゃうんじゃない?
でも、届いたってことは何かあるんだよ…
意を決して開けてみると、手紙と唐辛子が入っていました。
八甲田の青オニがくれた唐辛子には厄除けの意味があります。
さっそく4,5歳児さんは2,3歳児さん、0,1歳児さんにも手紙を見せに行きました、
鬼に豆を投げることで、厄除けになるという言い伝えもありますが、この青オニはコロナ禍の保育園にも、病気にも寒さにも負けない!そんなエールを届けに来たようでした。青オニからの手紙に、心も頬も緩みました。
👹番外編👹
小包と共に、給食室には大きな黒い足跡が残されていました…
それを見たある4歳児さんの一言です。
「青オニさんからお手紙が来たけど、足跡は黒いから黒オニさんも来たのかな?」
パンツと、小包と、足跡と…今年はいろんなものを残していくオニです。
節分はもう少しですね。