7月17日、こぐま組4、5歳児29名の合宿が終わりました。
今年の合宿は天気予報を常時見ながら、あらゆる行程の想定をし、臨んだ2日間でした。
子どもたちは蔦沼や眺望山という大自然の中で、根をはり生き続ける木々たちに抱かれながら散策をし、心と身体で様々なことを感じてきました。
「木の階段の方が登りやすいよ」
「登ったら降りるところもあるんだよ」
「沼の中、雨が降っててキラキラしてるみたい」
「道にも沼みたいに水があるよ」
いつもアスファルトの上を歩くあの足の感覚とは違うふわふわした遊歩道、朽ちた木々たちに生えるこけ、きのこ、山から流れる水の冷たさ、木々と霧の中に包まれた中、子どもたちは歩を進めていきます。
雨音に混じるように川のせせらぎがかすかに聞こえ、いつもの蔦沼より水かさが増した沢が見えてきました。
6つの沼を巡っていくと、
ひょうたん沼や長沼、鏡沼の真ん中から生えていた草を見て、
「あ、みんなで育ててる稲と似てる!」
と呟いている子もいました。
自分の足で歩かなければ前へは進めない道。
ポンチョを着て進む道はきっと歩きにくさも感じたことでしょう。
でも、私たち大人が思うほど子どもたちは、そんなにやわではありませんでした。
むしろ共に生活している仲間や保育士が一緒だからこそ歩く力が湧いたのでしょう。
自分たちの合宿は自分たちの力で創り出していくもの。
園舎に戻ってきてからは、火起こしも、クッキングも、棒パン焼きも自分たちで手がけます。
4歳児さんは日々の生活でも取り組んでいる布団敷きやうさぎのアリスのお世話、食事中に飾るお花摘みもしました。
日々の経験がこの合宿でも生かされていく場面です。
2日目の眺望山では、
「あ、三合目の看板あったよ」
「五合目ってことは、半分だからあと5こだ!」
と看板を見ながら見通しを持って、前へ前へ進もうとする子もいました。
足がすくむような崖、橋から見える滝のように流れ落ちる水、赤いきのこや緑の実、山道のぬかるみ…
子どもたちは言葉にすることは少ないのかもしれませんが、目、耳、肌など五感を通して自然を心で感じてきたことでしょう。
神秘的な感性に目を輝かせ、また雨だからこその景色、生き物にも出会えた2日間でした。
今回の合宿も様々な子どもたちのドラマがありました。
ここでは語りつくせない子どもたちの姿は報告会でお伝えします。